本校では、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、教室での密を避ける事を目的に机間を広く取るようにしました。そうすると、児童の机が廊下まではみ出してしまい、作業や学習の指示が困難になることが予想されました。
そこで、コロナ禍での教室環境でも実物投影機を積極的に活用することにしました。これまでも、実物投影機を使用していましたが、今回改めて遮光カーテンや実物投影機台の常設・固定を行い、どの教室も同じ環境で学習ができるように工夫をしていきました。
令和2年の臨時休校の際には、この実物投影機台が「ミニスタジオ」となり、学習動画の撮影を行いました。特別な撮影機器を使わずに、一人でどの教室でも動画を制作できるのが大変魅力的でした。実物投影機のズーム機能も活かしながら、手元と声のみで必要な情報だけを伝えられる点も、活用が普及した要因です。
本校ではこうした経験を経て、現在では実物投影機の活用が日常の風景になりました。今では、Chromebookに実物投影機を接続し、Google Meetによるオンライン授業のカメラとしても活用しています。また、この機能を使うことで、普段の授業でも、大型テレビから離れたところに座っている児童に映像が届けられるようになりました。
みエルモんとの出会いに感謝です!
札幌市立稲穂小学校
森 和穂 先生
教科書やノートが落ちないように、台の天板を大きな板(900mm×600mm=市販の板を三等分したもの)に変えています。
実物投影機をマジックテープで固定して映像のずれを防ぎ、ポイントやマス目をつけたシートを天板に貼ることで、映像の中心や範囲がすぐにわかるようにしています。
A3サイズの用紙が映るように、台で高さを調整しています。
実物投影機を端末の外部USBカメラとして使うことで、いつでもGoogle Meetで共有できるようにしています。
実物投影機と端末の画面は、実物投影機のボタンで切り替えています。
画面を切り替えて映すときに、映像ケーブルを抜き差しすることないため、便利です。
本校では、令和2年度休校時、授業動画の撮影を実物投影機「みエルモん」で行いました。
「シンプルに分かりやすく」をコンセプトに、その学習のポイントとなる問題の解き方を簡潔に解説していきました。
教科書とノートを使い、その画像を見ながら子どもたちが学習できるようにしました。手元で操作ができるので、黒板に書いて撮るよりも簡単に動画づくりができました。また、子どもたちにとっても同じノートを使って学習を進めるため、どこに何を書くとよいのかが分かりやすいようでした。
動画は3分以内、長くても5分以内で終わるものを作成しました。長いと子どもたちの集中力も途切れがちなので、短い動画を意識しました。短くすることで、もう一度見たり、分からなかったところを見直したりということも簡単にできます。
本校で使用していた「みエルモん」にはマイクもついていたため、SDカードを実物投影機にセットするだけで、撮影を開始することができ、手間入らずであったことも動画配信を持続できた理由です。
〇プレゼンテーションソフトなどで授業動画作成を行うと、作成にとても時間がかかり継続の難しさを感じていました。実物投影機を用いることで、授業動画作成にかかる時間がとても減り、これだったら続けられると感じました。
〇先生がノートに直接書く様子を実物投影機で見せることで、子どもたちもノートに上手にまとめられるようになりました。黒板だと、特に図形や表はノートにどう書けばいいか迷います。でもノートに直接書いて見せれば、子どもたちも書き方が分かり学習に集中できます。
〇GIGAスクールが始まってから、大型テレビに実物投影機の映像を映したり、端末を映したりと画面の切り替えをすることが多くなりました。今までは画面切替に煩雑な作業が必要でしたが、みエルモんはボタン一つで画面を切り替えることができて、大変使いやすいです。
〇オンライン授業をした際には、みエルモんをUSBカメラとして使い、ノートを映して、Google Meetで授業を進めていました。特別な用意をすることなくオンライン授業ができたので、非常にありがたかったです。