教員養成学部における実物投影機活用事例集

CASE STUDIES
学生の事例
模擬授業における情報の全体共有
対面授業
模擬授業における情報の全体共有 イメージ 模擬授業における情報の全体共有 イメージ

授業内容

授業形態:演習(模擬授業 国語教育コース)


教職実践演習
(教職必修科目)


「教育職員免許を取得しようとするすべての者を対象として、教科に関する科目及び教職に関する科目の履修状況を踏まえ、教員として必要な知識技能を修得したことを確認するもの」のうち国語教育コースで実施した専門演習

教室環境・機器構成

使用機器


実物投影機
パソコン
プロジェクター

接続方法


実物投影機、パソコン、プロジェクター、それぞれをRGBケーブルもしくはUSBケーブルで接続し投影する。

模擬授業における情報の全体共有 イメージ 模擬授業における情報の全体共有 イメージ 模擬授業における情報の全体共有 イメージ

準備時のポイント
※模擬授業を行った学生達のコメント

実際に実物投影機でスクリーンにワークシートを映し出し、大きさや角度等を確認した。ピントの合わせ方等の操作確認も行った。

模擬授業における情報の全体共有 イメージ

授業実践
※模擬授業を行った学生達のコメント

Before

実物投影機を使う案が出るまでは、生徒にワークシートの記述を読み上げてもらうといった方法を考えていた。こうした手段をとる場合、生徒の発言の要点を教師が抽出して板書する方法で全体共有を行う必要があった。

 
After

実物投影機を用いて生徒のワークシートを投影することで、学級全体でワークシートの記述を視覚的に受け取ることが可能となった。教師が抽出した部分だけでなく、記述全体を生徒全員で見ることができた点も利点の一つに挙げられる。

実物投影機活用イメージ
※模擬授業を行った学生達のコメント

Before

自分たちが実物投影機を授業で使うことができるのか、実物投影機に気をとられて授業を行うことができないのではないかと不安を抱いていた。

 
After

全体共有がより活発になり、無理のないICT活用であったと感じる。全体共有がより活発になった。
生徒の書いた意見を映し出すという活動に用いたところ、映し出した部分について発言してもらうことができたため、受講生側からしても視覚的にも聴覚的にも理解が進んだと思う。

工夫したこと
できるだけ多くの意見を取り上げるために、実物投影機のズーム機能をあえて使わず、シンプルに活用したことがよかったと考える。今回は試行的に機器を用いたということもあり、シンプルな使い方が功を奏したように思う。
大変だったこと
今回の授業では、実物投影機の映像の他に、スライドをスクリーンに投影する場面があった。機器の操作に慣れない授業者にとっては、機器の接続や映像の切り替え等が大変であった。

感想
※模擬授業を行った学生達のコメント

  • 生徒が書いた物自体をリアルタイムで共有できるのは非常に良かった。
  • これまで実物投影機というと、書写の授業で用いるものという印象をもっていた。今回、授業で実際に使ってみることを通して、活用の幅を感じた。例えば、実物投影機を用いたことで教師が板書する時間が減り、生徒の意見を問い直すことに時間をかけることができた。実物投影機という言葉だけを聞くと、いかにもICTとのイメージが湧き、身構えてしまう。しかし、今回の授業実践を通して、実際はもっと気軽に様々な場面で用いることができるのではないかと感じることができた。また、授業前は接続についての不安感があったが、事前に確認してみると思いの外、容易に接続できることもわかった。
  • 国語でICTの活用は難しいのではと思っていたが、言葉よりもわかりやすい方法で考えを共有することができたため良かった。全員が理解できる授業にするために、実物投影機を活用するのはとても良いことだと思う。学校現場に出てからも使いたいと思ったし、使えるようになっていれば良いなと思う。
模擬授業における情報の全体共有 イメージ 模擬授業における情報の全体共有 イメージ

佐藤和紀先生のワンポイント解説

国語科で実物投影機の代表的な活用は「書写」だということを、学生達はこれまでの経験から学んできました。しかし、教職実践演習の模擬授業等を通して、「書写」以外でも力を発揮し、様々な学校生活場面で活用可能であることを学んでいます。学校生活は授業ばかりではありません。学活やホームルーム等でも示したい資料や物はたくさんあります。学校現場での効果的な活用に気づかせる実践です。

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「ACCADEMICA」各号のご紹介

ACCADEMICA Vol.1
vol.1

教員養成学部での様々な
授業形態における
実物投影機活用事例

  • 〇巻頭言  
    • 「教員養成学部における実物投影機の活用とICT活用指導力の育成」
    • (信州大学教育学部・
      附属次世代型学び研究開発センター長 村松 浩幸)
  • 〇教員養成学部での授業形態における実物投影機活用事例
    • ・オンライン同期型授業での活用(教師の活用)
    • ・対面+オンラインのハイブリッド型授業・
      ハイフレックス型授業での活用(教師の活用)
    • ・対面授業での活用(学生の活用)
  • 〇リフレクション
    • (信州大学学術研究院教育学系 
      数学教育グループ 准教授 昆 万佑子
                     社会科学教育グループ 准教授 藤崎 聖也)
ACCADEMICA Vol.2
vol.2

教員養成学部での様々な
授業形態における
実物投影機活用事例

  • 〇巻頭言  
    • 「教員養成学部における実物投影機の活用とICT活用指導力育成を次の一歩へ」
    • (信州大学教育学部・
      附属次世代型学び研究開発センター長 村松 浩幸)
  • 〇分析  
    • 「教員養成の実物投影機の活用分類」
    • (信州大学学術研究院教育学系 
      教育科学グループ 助教 佐藤 和紀)
  • 〇教員養成学部での教師、学生による様々な授業形態における実物投影機活用事例
    • 教師による活用
    • ・対面授業での活用
    • ・オンライン同期型授業・対面+オンラインの
      ハイブリッド型授業・対面授業での活用
    • 学生による活用
    • ・対面授業での活用
    • ・オンライン同期型授業・対面+オンライン
      非同期型(オンデマンド)授業での活用
    • ・対面+オンラインのハイフレックス型授業での活用
    • 実物投影機を活用したオンライン化学実験
    • ・リモート化学実験の可能性の探求 現教職員向け研修講座「家庭でできる化学実験」
  • 〇リフレクション
    • 「投影への挑戦による新たな学びの創生」
    • (信州大学学術研究院教育学系 
      数学教育グループ 准教授 昆 万佑子
                     社会科学教育グループ 准教授 藤崎 聖也)